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レビュー:パパラッチはどっち/CHAGE&ASKA

 

【収録作品】

■アルバム
DOUBLE

■映像作品
CHAGE and ASKA Concert tour
 2007 DOUBLE

 
 

補足情報

 

●2007/01/24:発売のアルバム『DOUBLE』に収録

●作詞:ASKA/松井五郎、作曲:ASKA、編曲:澤近泰輔

 

レビュー

 

アルバム『DOUBLE』の1曲目である
この曲を聴くとどうしても思い出す
感覚があるのです

 

アルバムのレビュー記事にも書いた
このアルバムを余り聞き込んでいない代償として
愛着が他のアルバムに比べて
圧倒的に劣る、という感覚です

 

この曲を聴いた第一印象は
“これまでに感じたことのなかった
ASKA楽曲”でした

 

公式サイトにも書かれている
ライナーノーツでも
「まわりが“ASKAの中に今までなかった新しい楽曲”
ととらえていてくれてね」
とあります

 

歌詞はストーリーを重視した
内容になっていて、
これまでにももちろんそうした楽曲は
ありましたが、

 

この「パパラッチ~」に関しては
より色濃くストーリーを感じながら
聴くことのできる一曲に
仕上がっています

 

このようなバックボーンを知った後で聴くと
さらに色んなイメージが沸いてくる
歌詞や編曲も見事ですね

 

個人的な印象ですが、

・イントロのパーカッション
・2番が終わった後の間奏からCメロ
・“足音や笑い声も聞き覚えて”
・“いまさら配達間違いで 名前を知ったって”

演奏面と歌詞では
箇条書きした部分にストーリーを
より簡単にイメージできる印象を受けます

 

また、映像作品『Concert tour 2007 DOUBLE』でも
この曲を堪能することができるのですが、
映像と共に聴くことでより深く
ストーリーを感じ、
絵を想像することが出来るのです

 

ヒッチコックの映画『裏窓』(追記あり)

 

公式サイトの「パパラッチ~」紹介ページ、
そのライナーノーツにも書かれた
「映画のあるシーンのようなものを作りたいね」

 

というところから始まった楽曲制作は
「ヒッチコックの『裏窓』まで話しが進んで」
とあるように、

 

この映画で見られる映像のイメージを
曲の中に投影し、
歌詞から想像させることを
模索したと思われます

 

これまで音源やライブ映像によってのみ
ストーリーを頭の中で思い浮かべていましたが、
ヒッチコックの『裏窓』を
まだ見ていない管理人がこの作品を見た後で、

 

この曲のイメージをさらに細かく
思い描くことが出来るのか、
実際に『裏窓』を見て試してみることにしました

 

(『裏窓』鑑賞中により、
全編鑑賞後に記事の続きを書く予定です)

 

【2013/05/02追記(ここから)】

 

ヒッチコックの『裏窓』を
最後まで鑑賞しました

 

映画は普段ほとんど見ないのですが、
見始めるとやっぱり止まらないですね
そして何より面白かったので
見る価値はあるかと思います

 

最初は「パパラッチ~」のための
鑑賞をと思っていたのですが、
いざ見始めるとストーリーに惹き込まれて
楽曲のことはすっかり忘れていました(笑)

 

それでもちゃんと歌の歌詞が
映画の世界観を投影してるってことは
想像できました!

 

映画の内容をちょっとだけ書きますと、
足を骨折したカメラマンである主人公が
自宅のアパートで療養している間、

 

退屈しのぎに窓から見える景色を
眺めているだけの内容です(笑)
(クライマックスはそれに限りませんが…)

 

その景色は、
窓向こうに見えるアパートと
そこに住む住人の様子がくまなく
見えるようになっていて

 

物語の中盤にさしかかると
セールスマンの男性が自分の妻を殺し、
その遺体を処分したような様子を
主人公が目撃してしまうのです

 

しかし直接的な描写ではなく
あくまでそのように想像できる
セールスマンの行動を見てしまった、
というレベルでの目撃です

 

「パパラッチ~」の歌詞から
思い描ける世界観は
映画『裏窓』で見られるレンガ壁のアパートを
想像したりできる、という
ビジュアル的なものかと思っていましたが、

 

実際には映画のストーリーにおける
“見えていない部分”を想像する、
ということにおいて
練り込んで作られたものであることに
気が付きました

 

あくまで個人的な視点の話なので
どう受け取るかは読者であるアナタに
お任せします(笑)

 

例えば、映画の1シーンを取り上げると
セールスマンが肉切り包丁とノコギリを
新聞紙で包む場面は

 

自分の妻を殺して遺体を切り刻んだ道具を
処分する準備をしている、
と想像できます

 

想像はできるのですが、
映画では直接殺人を犯す場面を
見ることはありません

 

「パパラッチ~」の歌詞では
“ふたつの窓で知らずに 掛けた同じ色のカーテン”
“同じ位置の鏡 二人気づかないで見てる”

 

この二つの一節は
歌詞の主人公である男性の
部屋の中からの目線では
絶対に“見えていない部分”です

 

“ふたつの窓で~”の前には
“空が覗いたファインダー”とあり
外から見ないと同じ色のカーテンを
掛けていることは分かりません

 

カーテンはもしかすると
外から見れば同じ色が掛かっていると
気づくかもしれませんが、

 

部屋の中の鏡の位置は
間違いなく同じ位置に備え付けているとは
分からないでしょう

 

こうした“見えていない部分”は
映画などの描写で視聴者には
見せることができますが、

 

物語の主人公や歌詞の主人公には
“見えていない部分”になりますよね

 

『裏窓』では肉切り包丁やノコギリを見せることで
視聴者にも主人公と同じ目線で
殺人の道具として使われたものという
想像を促し、

 

「パパラッチ~」では“同じ色のカーテン”や
“同じ位置の鏡”と言葉で示すことで
主人公の“見えていない部分”を想像させる、
という表現を用いているような気がします

 

主人公の目線で“見えていない部分”を
想像させる手法を、映画『裏窓』から
「パパラッチ~」の歌詞は
上手く投影させているな、と感じました

 

実際には『裏窓』にこだわった上での
歌詞制作かどうかは分かりませんが、
『裏窓』の話が持ち上がった時点で

 

“見えていない部分”を想像させる、
という手法を用いてストーリーを膨らませ
リスナーにあたかも映画を見ているような
感覚を覚えさせるように
作り込んだ可能性は大きいです

 

先にも書いたように、
ビジュアル的なイメージで簡単かつ
細かい歌詞の世界観を思い描く予定でしたが、

 

『裏窓』の最も楽しめる鑑賞法を
「パパラッチ~」に組み込んであるとは
思いもしませんでした^^

 

そういう意味でも、
『裏窓』を見たことの収穫は
大きかったと感じています

 


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コメント

  1. みずき より:

    おはようございます!
    お忙しいようで…こちらが好き勝手にコメしているので
    コメント返しは都合の良い時で大丈夫ですよ(*´ω`*)
    って、私が書き込まなきゃいいのか(笑)でも…コメしたい(笑)

    「パパラッチ」は第一印象は、確かに!と思いました。
    私もアパートの一階に住んでるんですが、隣の住人が掃除している
    音とか結構聞こえます(笑)
    名前なんて全く知らないし「隣に越してきたのもです」って
    来る方も少ないんですよね。
    表札なんて物も無いですし、誰が誰何だかわかりません(;´∀`)
    恋愛以外でも友達になるのも、普段なかなか無いかもしれません。
    だから「混ざり合うミラクル」って言葉が妙に響きました。

    「裏窓」のストーリーは今、検索しました(笑)
    これを踏まえてから聞くと、また印象が変わるかもしれません。
    これライブ映像にあるんですね!
    まだ買っていないので知りませんでした。
    また一つ、楽しみが増えました( *´艸`)

    • ダイマツ より:

      みずきさん>

      こんばんは、コメントありがとうございます~

      読者さんからのコメントは
      いつでも大歓迎なので、
      みずきさんの「コメしたい」という気持ちを
      大いに出しちゃって下さいませ^^

      なるほど!
      「混ざり合うミラクル」って
      そういうことなんだと考えると
      確かにミラクルですよね!

      そんなミラクルな話は
      なかなかありませんよねぇ(笑)

      『裏窓』は前半の1/4くらいを見て
      まだ続きを見てないんですが、
      主人公の見ている景色が
      どう関わってくるのか、それとも
      本当にただ眺めているだけで終わるのか
      楽しみですね^^

      …というか、映画を楽しむのは
      ついでなんですけどね(笑)

      「パパラッチ~」は
      『Concert tour 2007 DOUBLE』で
      歌ってるんですが、
      このライブ映像は今のところ
      個人的ベスト1のライブ映像作品ですね

      「PRIDE」も良いし
      後半の怒涛のアップテンポ攻撃は
      かなり堪らないセトリになってます!

      ぜひ見て欲しい作品ですよー!

  2. shoichi より:

    こんばんは。

    何はさて置き、何と言ってもタイトルのインパクトですよ!
    こんな思い切ったタイトル、これまでのASKA作品には無かったですよね。
    「Mr.Jの悲劇は岩より重い」のユニークさに匹敵しますね!

    曲調も実に斬新で、タイトルから得た高揚感を全く裏切らず、初めて聴いた時から虜になってしまったことを覚えています。

    冒頭の「ま〜ざぁりあぅみらぁくぅ〜」から、早速CHAGEが上でハモってるじゃないですか?
    僕はこれを聴いた瞬間に、
    「あ!チャゲアスだ!」
    と、感激したことを思い出しますね^^

    ダイマツさんが箇条書きにした部分、僕も賛同します。
    Cメロ前の間奏で聴こえる、管楽器の音色が特に印象的ですね(たぶん、ホルンかなぁ…)。

    歌詞はね、共作ですからね。どの箇所がASKAのフレーズなのか、興味深いところではあります。
    “空が覗いたファインダー 二つの窓で知らずに付けた 同じ色のカーテン”
    この歌詞、たまらなくゾクッとするんですけど、このフレーズはどちらが書いたんでしょうねぇ?

    それにしても、わざわざ『裏窓』を観ようとするその探究心、頭が下がりますよ。
    鑑賞後の記事も楽しみにしています!^^

    • ダイマツ より:

      shoichiさん>

      こんにちは、コメントありがとうございます~

      確かにインパクトのある曲名ですね!
      確かに「パパラッチはどっち」という
      字面を見た時、
      どんな歌だよ!と思ったことを
      思い出しました^^

      で、最初歌詞カードも見ないで
      聴いていたので
      歌詞の内容がさっぱり頭に入らず
      何のことを歌っているのか理解してませんでした

      今、ちょうど『裏窓』を全部
      鑑賞したところで
      改めて楽曲を聴きつつ歌詞をじっくりと
      読んでみたのですが、

      いやはやこれは面白い歌ですよね!

      恋愛にすら発展していない男女の、
      しかもアパート的なところに住む隣人との
      わずかなタイミングでしかない、
      それこそ顔を合わせるくらいの間柄から

      話を膨らませて一つのストーリーを
      形にしている、この妙技!

      ちょっと考えてみると
      『裏窓』で見られる主人公の住む
      部屋の窓から映る景色や

      その見える景色から発展していくストーリー、
      窓から見るだけでは“見えない部分”を
      駆り立てられる想像力が

      「パパラッチ~」で見事に再現されている、
      ような気がしますねぇ

      おっと、コメント返しで書き過ぎると
      記事にならないので(笑)、
      続きは記事でお楽しみ下さい!^^ 

  3. shoichi より:

    訂正:

    「“付けた”同じ色のカーテン」ではなく、
    「“掛けた”同じ色のカーテン」でした… -.-;)

  4. みずき より:

    おはようございます!お仕事お疲れ様です(^^ゞ
    「裏窓」のストーリーは読みましたが
    見た方が、曲の深み?が全然違ってきますね(*´ω`*)
    ダイマツさんの分りやすい解説により
    ますますこの曲の面白さに気づかされました。
    ありがとうございました。
    さすが!ダイマツ先輩っすね(笑)

    「 DOUBLE」のDVDは来月買う予定です( *´艸`)
    絶対欲しい「おいどんはぁ~」って違うか(笑) 

    • ダイマツ より:

      みずきさん>

      おはようございます、コメントありがとうございます~

      『裏窓』まで見といて言うのもなんですけど
      こういう音楽作品って
      元ネタを知らずとも楽しめることが
      重要だと個人的には思っていて、

      知ってるからなお良い、
      知らないのはもったいない、と
      言うつもりは全くありません

      そこには人それぞれの感じ方や
      解釈が存在するからなんですよね

      この曲の場合は、
      公式のライナーノーツに書いてある通り
      “正解”に沿って『裏窓』を鑑賞した結果、

      確かに映画のシーンを思い浮かべることのできる
      “遊び”を取り入れていると
      感じることができました

      もしライナーノーツがなかったら?
      このことまでは理解できなかったでしょうけど、
      もっと違った自分なりの解釈が
      生まれたかも知れません

      そういうところも音楽の面白いところだと
      思います^^

      『DOUBLE』ツアーのライブ映像は
      本当にぜひ見て下さい!かなりオススメですから!

  5. shoichi より:

    こんばんは。

    『裏窓』という映画、とても面白そうですね!
    僕も機会を設けて観てみようと思います。

    なるほど、「見えていない部分」の描き方…ですか。
    確かに、こんなにも想像を喚起させられる楽曲は、なかなか見当たらないですよね!
    ストーリー性を備えた作品は他にも、
    『恋人はワイン色』『レノンのミスキャスト』『two of us』『C-46』などがありますが、やはり『パパラッチはどっち』は群を抜いている気がします。

    笑い声や泣き声が聞こえてくるということは、それほど立派なマンションではないだろうな…。
    しかし、猫を飼っているっぽいし、ペットOKのアパートって存在するかしら…?いや、飼い猫じゃないのかもなぁ…。
    とか。

    駅のホームで偶然目を合わせた二人ですが、女性は着信音を鳴らしたまま電車に乗っちゃったのかな?電話には出たのかな?
    目が合ったってことは、おそらくドア近くに立って、小声で電話口に「ごめん!いま電車だから後で掛け直す」なんて言いながら、ふとホームに目をやると、こっちを見ながら突っ立っている男性と目が合う…
    みたいな感じ?
    …とか。

    「同じ位置の鏡」。
    これね、もしもですよ、本当に同じ位置にあったら面白いですよね!
    例えば、洗面所の鏡。
    まず間違いなく同じ位置です。
    そしてこれが壁を挟んで向かい合わせになっていたら、もっと面白い!
    (そんな作りのアパートは無いですかね…?^^;)
    その鏡を二人同時に、髪をいじりなら、化粧をしながら覗いてるんです。
    この絵を想像すると、かなりスリリングです!^^

    そして、この二人の今後の展開はどうなるのか?…という余韻も含め、うん、改めて芸術的な楽曲だと思います。

    僕のマイベストTOP20にランクインしますね〜!
    いや、30かな…。
    いや……

    • ダイマツ より:

      shoischiさん>

      こんにちは、コメントありがとうございます!

      記事にも書きましたが、
      僕はほとんど映画を見ないんですよね
      決して嫌いという訳ではありませんが、

      見るのに時間がかかるというのが
      見る前から分かってしまい
      どうしても構えてしまうんです

      このブログのに関してのことなので、
      今回は時間を惜しまずに鑑賞しましたが
      本当に面白かったです

      余談ですが、
      映画の主人公が色んな憶測をした上で
      実は本当に何事もなかった、というオチだったら
      個人的にすごく好きな終わり方だったなぁ…
      と感じました^^

      確かにこの曲、
      他のストーリー性を持つ楽曲と比べると
      想像させることにおいては類を見ない作品だと
      僕も感じてます

      “同じ位置の鏡”の部分は
      shoichiさんの書いた通り、
      僕も全く同じ位置に鏡があって
      壁を挟んで向かい合わせになっている

      そして、同じタイミングで二人が
      鏡を覗きながら髪型や服装を
      整えている、そんな絵を想像しました

      歌詞には“きっかけ何度もしくじって 想像は膨らんで”
      ともあるように、
      男性の方が隣に住む女性と
      会話でもしようときっかけを作ろうとしたような
      描写もあり、

      アパートの隣人同士の
      恋愛にも発展しないショートストーリーを
      迷わず想像してしまう内容なんですよね

      個人的なマイベストとしては
      一体どれくらいの位置にランクインするのか
      想像が付かないくらい数字が多そうですが(笑)、

      頭の中に歌詞の“映像”を細かく
      思い浮かべることのできる曲としては
      第1位ですよね!^^


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